栽培も、製造も、みんなの手で。岩手県大迫のワイナリー「エーデルワイン」

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岩手県のぶどうだけでつくられた特産ワイン。

エーデルワインは、岩手県花巻市大迫(おおはさま)町を拠点とした、日本ワインを中心に製造しているワイナリーだ。
日本ワインとは、日本国内で栽培されたぶどうを100%使用して日本国内で醸造されたワインのこと。
なかでもエーデルワインでは、岩手県産のぶどうのみを原料として造られたワインを醸造している。
ワインの特徴は、ミネラル感とキレのある酸味。岩手県に連なる北上山系の主峰、早池峰を流れる綺麗な水と、
降水量が少なく石灰岩土壌であるという大迫ならではの風土が、特徴あるワインを生み出しているという。
そんな恵まれた風土を存分に活かして造られたワインは、地元はもちろん、日本ワインとして国内でも高い評価を受けている。近年では国際コンクールでも着々と受賞実績を重ねており、海外での注目度も徐々に高まっているようだ。

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県知事が見つけだした、ぶどう造りに最適な町。

エーデルワインの創立は1962年。大迫町でのぶどう栽培の歴史はそこからさらに13年遡る。ぶどう栽培のスタートのきっかけは、台風だった。1947年と48年、立て続けに東北地方を襲った台風により、当時の大迫町は深刻な被害を受けていた。そこで現地の状況を把握しようと視察に訪れたのが、当時の県知事であり、大迫町にぶどう栽培の可能性を見いだした、国分謙吉氏である。国分氏は町の視察を通して、傾斜地の多さや降水量の少なさ、石灰岩質の土といった大迫町の風土が、ぶどうの名産地であるフランス・ボルドー地域に多く共通している事を発見、町の復興のためにもという国分氏の声により、ぶどう栽培が始まった。さらに、栽培されたぶどうのなかから規格外で出荷できないものを、なにか別の形で味わってもらいたい、と考えた当時の町長の提案でワインの製造がスタート。

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株式会社エーデルワイン | 藤原 欣也 様

良いワインを、みんなで造るという意識。

エーデルワインの特徴は「良いワインは良いぶどうから」という強い信念を持っている事。
設立当初、大迫町で栽培されるぶどうは、すべてが品質の良いのものではなかったという。そんなはじまりから、エーデルワインが現在のように高い評価を得るに至った理由は、ぶどう農家の方々の意識の高さだった。現在、ワイン専用のぶどうを栽培している農家は35名。彼らはエコファーマーの認定(土づくりと化学肥料・農薬の低減を一体的に行う農業者の認定制度)を受け、質の高いぶどうづくりに日々励んでいる。
「大迫醸造用ぶどう研究会」を立ち上げ、月1回の頻度で生産者や関係機関の方々も出席し、指導会を開催している。また、花巻市葡萄が丘研究所と協力しながら、様々な試験研究も行なっている。恵まれた土壌という利点にあぐらをかかず、ぶどう造りへの探求を欠かさないこと。そして、農家とワインナリーが、お互いに良い関係を築いていくこと。そういった意識が、多くのひとびとに愛される味を生み出しているのではないだろうか。岩手産のワインをひとりでも多くの方に味わってもらいたい、喜んでもらいたいという想いの強さを感じずにはいられない。

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直売店でワインを楽しもう。

エーデルワインが取り扱うワインは、ワイナリーに隣接する直売店「ワインシャトー大迫」で購入できる。
ワインシャトー大迫では、限定ワインの購入に加え、無料でのワインの試飲もできる。さらにワインシャトー大迫に併設するテイスティングルームでは、各種受賞実績のあるワインを味わうことも。(有料)
ワイナリーおよびぶどう園のおすすめシーズンは、ぶどうが収穫されワインが製造される9~10月ころ。ワイナリーには無料の見学コースもある。8/31から9/1の2日間は、県内のワイナリーや酒蔵をバスで巡回しながらテイスティングを楽しむ「ワインツーリズムいわて2019」が開催され、エーデルワインも参加予定だ。
今年の秋は花巻市の紅葉といっしょに、日本ワインを楽しんでみてはいかが。
※ワインシャトー大迫。営業時間9:00~16:30
 見学コースは10:00~15:00
 休館日(12月31日~1月3日)